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落語研究会の歩み

柳家小さん師匠の心意気を受け継ぐ酒落の効いた研究会

 昭和32年春、歌舞伎を中心に活動していた国劇部からの暖簾分けにより、気品と優雅を歌舞伎と共有する落語研究会が誕生しました。亭号は目白亭と恋勢家。
 発足当初は先々代・雷門助六師匠に師事していましたが昭和36年に、目白にお住まいというご縁もあり、人間国宝・故柳家小さん師匠を顧問としてお招きいたしました。当時は小さん師匠自ら、乃木館または師匠宅の道場で学生に稽古をつけておられました。また、ご存命中は私どもが主催する落語会への特別出演をお願いしてまいりました。落語について直接の指南役は以後、柳家小三治師匠、柳家つば女師匠、柳家小はん師匠へと受け継がれ、現在は柳家小団治師匠に、落語、太鼓など諸事にわたりご指導を仰いでいます。
 落研主催の落語会は「めじろ寄席」と銘打って学内においては大学祭を中心に、その他輔仁会館などにて日頃の稽古の成果を披露しています。学外では、春夏休暇期間中、「巡業」と称し、合宿を兼ねて全国の老人ホーム、公民館などを慰問しています。6月と11月には近年は主として池袋・豊島区民センターにてホール落語の形式で「めじろ寄席」を開催しています。顧問の柳家小団治師匠、そして当研究会OBである柳家喜多八師匠(平成4年真打昇進。柳家小三治門下)が小さん師匠に代わり、特別出演を務めております。
 元来、男性優位のクラブでしたが女子部員が独学で「寄席文字」を習得し、更に小団治師匠のお取り計らいにより、「下座(三味線)」については植田久子師匠、金近弘子師匠にご指導を賜ることとなり、高座でお囃子を披露する「お囃子教室」は落語と並ぶ落研の看板となっています。落語にも挑戦し女子部員は活動のフィールドを広げました。演芸、音響、印刷物と全て自前で運営できる体制となり、落研専用のホールを目白に建設すれば劇団四季と肩を並べるところまでこぎつけています。
 創立45周年を迎えた落語研究会OB会は会員数約200名。40周年記念行事として会報「暫」の発行。本年5月には45周年記念興行としてOBのみで番組を構成する「OBめじろ寄席」を豊島区民センターで開催しました。また、オール学習院の集いにおける懇親会、ゴルフコンペなどで親睦を図っています。おおよそ規約マニュアルの類が性に合わない、ほどほどの曖昧さを信条とする連中ですが、会員を募り、口も出すが金も出すOB会として学生をバックアップしています。素人ですが芸名については襲名の制度があり伝統を承継する為の潤滑剤となっています。長谷川一夫、三船敏郎の時代、おしゃべりな男は敬遠されがちでしたが、今や駄酒落の一つも言えないと合コンの参加資格も得られない世相です。しかしながら内輪受けに走らず真摯に落語に取り組む姿勢は、小さん師匠の「心よこしま成る者は高座に上がるべからず」の心得に一歩でも近づこうとする表われです。


平成10年11月の落語研究会創立40周年記念パーティーでの集合写真。
この日は柳家小さん師匠も出席した。